トヨタ WEC バーレーン 予選 結果
11月18日(金)、FIA世界耐久選手権(WEC)第9戦バーレーン6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDはベストタイム抹消によって、3列目5,6番手から明日の決勝レースをスタートすることとなった。

TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、予選セッションが始まると力強い走りでタイムを刻んだが、共に4輪コースアウトの判定を受け、ベストタイムを抹消された。

#5号車のアンソニー・デビッドソンは2周目の第13コーナーの出口で、#6号車のマイク・コンウェイは5周目の第4コーナー出口で、それぞれコースをはみ出したと判断された。共にベストタイムをマークしていた周回だったため、#6号車は5番手、#5号車は6番手グリッドにつくことになった。
#5号車デビッドソンは、予選でコースコンディションが良くなるタイミングを待って、ライバルに比べてかなり遅くコースインする作戦を取った。その甲斐あって好タイムを記録したものの、残念ながら4輪コースアウトの判定でそのタイムは抹消された。その結果、デビッドソンはもう1周のタイムアタックを行うことになったが、タイヤグリップのピークは過ぎてしまっており、先に出したタイムより1秒も遅いタイムに甘んじた。

#6号車も狙い通りの結果にはならなかった。予選が始まるとまず小林可夢偉がタイムアタック。すぐにコンウェイにステアリングを託すと、コンウェイはたちまち1分40秒の壁を破るタイムを記録した。このタイムは昨年のポールポジション・タイムを上回る素晴らしいタイムだった。しかし、残念ながらこのコンウェイのタイムもデビッドソンと同様の理由で抹消されてしまう。本来なら再び小林へと交代して更なるタイムアップを狙う予定だったが、コンウェイのタイム末梢により、続けてもう一度アタック。しかし、グリッド3列目の壁を破ることは出来ず、5番手グリッドとなった。

今回は予選こそ不本意な成績だったが、バーレーンのレースはTOYOTA GAZOO Racingにとって相性の良いレースと言われる。過去4回の挑戦で2勝を挙げており、勝率5割。決勝レースこそ、本領を発揮して表彰台を狙う。特に#6号車にとってはドライバーズ・タイトル獲得がかかっているレースだけに、一瞬の気も抜けないレースになりそうだ。

TS050 HYBRID #5号車:(中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
公式練習第3回目: 3番手 (1分40秒852), 32周
公式予選 6番手 (平均1分40秒776)

TS050 HYBRID #6号車:(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式練習第3回目: 6番手 (1分41秒276), 28周
公式予選 5番手 (平均1分40秒222)

中嶋一貴
悔しい予選になってしまいました。ベストを尽くしましたが、私はコース上の混雑に阻まれてしまい、それ以上出来ることはありませんでした。しかしこれはあくまで予選です。我々は主に決勝レースを見据えて準備してきました。明日は必ず上位争いをご覧にいれます。

アンソニー・デビッドソン
不満の残る結果です。私のアタックラップ自体はとても満足行くものだったのですが、第13コーナーでのはみ出し判定によって、タイム削除のペナルティを受けてしまいました。このためもう1周アタックしなくてはなりませんでしたが、既にタイヤグリップの頂点は過ぎてしまっていました。残念な予選結果でしたが、TS050 HYBRIDの決勝レースでのペースは悪くないので、必ず今日の思いをはらします。

小林可夢偉
私がアタックを担当したセッション開始直後は、あまり良いコースコンディションではありませんでしたが、その中でのタイムはまずまずでした。マイク(・コンウェイ)のタイムが抹消されたことで、我々にはタイムを更新出来る可能性はなくなってしまいました。今日の結果は残念ですが、6時間もの長い決勝レースで予選グリッドにあまり意味はありません。ドライバーズチャンピオンを目指して、最後まで全力を尽くします。

マイク・コンウェイ
TS050 HYBRIDの能力を最大限に発揮して良いアタックが出来ただけに、タイム抹消は残念です。自分自身ではコースアウトはないと思ったのですが、判断を尊重します。最前列グリッドも狙える手応えがあったのですが、叶いませんでした。ただ、決勝のレースペースには自信があり、良い結果が狙える確信があります。明日も全開でアタックします。

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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)